クライアントの課題
製薬企業Aでは売り上げが伸びず、主力製品の市場シェアが減少傾向にあるという問題を抱えていた。
- 調査の結果、企業AのMRの医師による評価は、主要製品が最も多く処方される疾患領域においても、競合他社と比較して低いことが判明した。
- トップ・マネジメントが考える製品戦略が営業現場レベルに浸透しておらず、医師のターゲティングや製品別の売上目標についても、現場レベルの認識に一貫性がないことが判明した。
ZSの解決策
課題として挙げられた、医師によるMRの評価向上と、営業組織の改編 / 最適化に焦点を当てた。
- 営業組織の抜本的な改革
- 新組織構造下でのMRの人数の最適化
解決プロセス
営業部とマーケティング部の協力を促進し、従来のジェネラルMR を中心とした組織から、疾患領域別のチーム制に営業組織を改編することによって、製品に対するメッセージを顧客に明確に伝えられるような変革を図った。さらに、重点製品に対し、よりリソースを集中しやすい体制を整えた。
また、新製品のプロモーションや特許権利切れ製品の売上減少も考慮に取り入れ、財務シュミレーションを行うことで最適な各チームの人員数を算出した。
営業人員配置では、全てのエリアにおいてインデックス(指標)を用いて、作業量が全国平均から+/-15% 以内になるように均等に担当区域を再配分した。
結果
疾患領域別のチーム制に改編したことによって、以下の組織的改善が見られた
- 営業組織の専門性が高められ、より詳しく正確な情報を顧客に伝えられるようになり、医師からの評価向上に繋がった。
- チームの役割が明確になり、各製品の戦略を組織内に滞りなく伝達することが可能となった。
- チームあたりの担当製品数が少なくなり、売上目標管理の透明性が増した。
- 製品毎の営業努力配分を管理しやすくなった。
- 従来の組織においての仕事量のむらを無くし、人員を担当区分に適切に配置することにより、各人員の仕事量の公平さを保つと共に、営業活動の効率化を可能にした。